Christmas 2017/Interview

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理想の美とは、自分自身と
向き合いながら求めてゆくもの。
品格と知性を湛えた佇まいが
魅力的なモデル田沢美亜さんが
大切にする美しさの在り方とは。

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DRESS ¥244,080 / COAT ¥195,480
(共に帝国ホテルプラザ店限定商品)

日本に伝わる繊細な美意識を、
大切に守り継いでいきたい

モデルの道に入ったのは10代の頃。しかしプロとしての覚悟ができたのは20代になってから、と当時を振り返る田沢さん。

「もともとは服を“着る”より“作る”ことに関心が強く、ファッションデザイナーを目指していました。人前に出るのが苦手だったこともあり、モデルを続ける覚悟が持てずにいたある日、友人に『モデルは人に夢を与えられる仕事だと思う』と言われたのです。そのように感じてくれる人がいるのか、とハッとして。その言葉がきっかけで見られることへの抵抗を乗り越え、服をいかに魅力的に見せるかが私の役目、と前向きに捉えられるようになりました」。

プロとして心身のコンディションを保つ秘訣は、定期的に身体を動かすこと。

「5年ほど前から週1~2回、パーソナルトレーニングに通っています。適度に筋肉がついたことで、気になっていたたるみも改善。姿勢もよくなり、ボディラインには女性らしいメリハリが出てきました。汗をかくと気分もすっきりしますし、撮影中に身体が軽やかに動くようになったので、きっと体力もついたのだと思います」。

大の和文化好き、という一面も持つ田沢さん。習い始めて9年目になるという茶道が、仕事にもよい影響を与えてくれているのだとか。

「最初は着物を着ていく場がほしくて興味を持ったのですが、始めてみると茶道の洗練された世界観にすっかり魅せられてしまって。そぎ落とされた美しい空間に身を置き、先生の優雅な所作を眺めるひと時は、美を求められるモデルの仕事をしていくうえでよい刺激になっています」。

伝統文化への愛が高じて、現在は日本人が大切にしてきた美意識を次世代に伝えていくユニット『uraku』でも活動。日本ならではの衣・食・住の素晴らしさを、ウェブサイトの記事や体験イベントを通じて紹介しています。

「大好きな旅をしながら日本各地に足を運ぶうち、地域に伝わる手仕事や伝統的な食を通じて、いかに日本人が繊細な美意識を持っているのか、そしてそれらが今失われようとしていることを感じました。たとえば今の子どもたちの多くはペットボトルでお茶を飲むのが当たり前で、急須を見たことがありません。そこで目の前で煎った焙じ茶を飲んでもらうワークショップを行ったところ『こんなにいい香りがするんだ』と歓声があがりました。次の世代を担う子どもたちに、五感で日本文化を体験してもらう場を増やしていきたいと思っています」。

『uraku』の活動を始めたことで、モデルの仕事に対するやりがいもさらに深まったのだそう。

「日本の美を、現代のライフスタイルに寄り添った新しい形で多くの人に伝えていきたい。モデルとしてメディアに登場することが、そんな『uraku』の思いを知っていただくきっかけにもなっています。伝統文化の発信とモデル、心から打ち込めるそれら両方をバランスよく続けていくのが、これからの大切な目標です」。

田沢 美亜
1979年東京都生まれ。10代よりモデルのキャリアをスタート。現在は女性誌やCMに多数登場する傍ら、日本の美意識を次世代につなげながら、国内外に発信するユニット『uraku』の活動も精力的に行う。